2013年09月20日10:00 【プレスリリース】
STマイクロエレクトロニクス STのSTBおよびホーム・ゲートウェイ用ICがDOCSIS(R) 3.0の認証を取得
多種多様な電子機器に半導体を提供する世界的半導体メーカーで、ケーブルTV向けセット・トップ・ボックス(STB)およびホーム・ゲートウェイ用ICの主要メーカーであるSTマイクロエレクトロニクス(NYSE:STM、以下ST)は、ケーブル・データ・ゲートウェイとインタラクティブなSTB市場に対応するシステム・オン・チップ(SoC)がDOCSIS(R) 3.0の認証を取得したことを発表しました。
ケーブル・モデム規格であるDOCSIS(R) 3.0は、ホーム / モバイル・エンターテインメントの様式を、従来のMPEGからIPビデオ配信へと進化させる技術です。
非常に高速なデータ転送レートを規定ならびに標準化する同規格は、STBとホーム・ゲートウェイを通し、単一ネットワーク上でビデオとインターネット・データの統合サービスの提供を実現する他、住宅内のスマート・テレビ、デジタル・ビデオ・レコーダ(DVR)、タブレット、スマートフォン、ゲーム機等、複数のネットワーク対応機器の同時利用を可能にします。
DOCSIS 3.0に準拠するSTのソリューションは、最大16個のダウンストリームと4個のアップストリームのチャネル・ボンディングに対応しており、下り800Mbps、上り108Mbpsの最大データ転送速度を実現しています。4000 DMIPS(DhrystoneMIPS)のプロセッサとハードウェア・アクセラレータにより、ワイヤースピードのデータスイッチング / ルーティング、PacketCable(TM)テレフォニー、LAN・WLANネットワーク管理、ホーム・オートメーションなど、高性能なゲートウェイ機能を可能にします。
STが提供するDOCSIS 3.0認証取得済みのソリューションは、フルバンド・チューナ・フロント・エンド、ゲートウェイSoC、および最適化済みの
リファレンス設計に実装されたソフトウェアを含んでおり、高性能かつ低消費電力で市場投入が容易なソリューションです。DOCSIS 3.0に準拠するST製品は、16×4データ・ゲートウェイ用ICであるSTiD128、インタラクティブな16チャネル対応STB用ICであるSTiD127、12チャネル対応アプリケーション用ICであるSTiD125で、いずれもサンプル出荷ならびに量産対応が可能です。STiD12xファミリをベースとしたデータ・ゲートウェイならびにインタラクティブなSTB用ソリューションのデモは、アムステルダムで開催されたIBC2013(2013年9月13日~17日)に展示されました。
STのユニファイド・プラットフォーム事業部 コネクテッド・クライアント /ゲートウェイ・ビジネス開発担当ディレクターであるYoussef Kamelは、次の様にコメントしています。「STBとホーム・ゲートウェイSoCの大手サプライヤであるSTは、これまで数千万個におよぶ第1・第2世代のDOCSIS準拠製品を出荷してきました。現在はデータ帯域幅の優れたDOCSIS 3.0準拠ソリューションを展開しています。この認証取得により、通信事業者は住宅内にある複数のネットワーク対応機器へ、より高度なサービスを届けることが可能になります。これは、市場ニーズに対する当社の継続的なサポートを表しています。」
DOCSIS 3.0の特徴
DOCSIS(Data Over Cable Service Interface Specifications)は、北米のケーブルTV事業者や機器メーカーに採用されているケーブル・モデムの主要規格です。同等の規格であるEuroDOCSISは、ヨーロッパ全域で採用されています。
最先端のデータ転送速度をサポートするDOCSISにより、ケーブルTV放送事業者は映像・音声・データ通信のフル・サービスの提供が可能になります。
最新版のDOCSIS 3.0は、オンデマンド・コンテンツやストリーミング・ビデオなどのサービスを実現するIPTV(Internet Protocol TV)をサポートしており、静的マルチキャストまたは動的マルチキャストでサービス品質の向上を実現します。この他、次世代インターネット・プロトコル(IPv6)にも対応することで、IPアドレス空間を大幅に拡張し、より多くの機器のインターネット接続を可能にします。
その他、ケーブル・モデムの最大データ転送速度を柔軟に向上するためのチャネル・ボンディング技術もサポートしています。
STマイクロエレクトロニクスについて
STは、「センス & パワー、オートモーティブ製品」と「エンベデッド・プロセッシング ソリューション」の多種多様なアプリケーションに半導体を提供する世界的な総合半導体メーカーです。エネルギー管理・省電力からデータ・セキュリティ、医療・ヘルスケアからスマート・コンスーマ機器まで、そして、家庭、自動車、オフィスおよび仕事や遊びの中など、人々の暮らしのあらゆるシーンにおいてSTの技術が活躍しています。STは、よりスマートな生活に向けた技術革新を通し、「life.augmented」の実現に取り組んでいます。2012年の売上は84.9億ドルでした。さらに詳しい情報はSTのウェブサイト( http://www.st-japan.co.jp )をご覧ください。
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