株式会社イード 【発売1か月】「iPhone 5s/5c」の通信会社選択に関する満足度調査 通信会社の決め手は「LTEの通信エリアの広さ」 新型iPhone満足度トップはau、LTE関連で高い評価 通信会社変更者の満足度はドコモ、auで評価が高く
調査・マーケティング会社の株式会社イード(東京都中野区 以下イード)は、2013年9月20日(金)にドコモ、au、ソフトバンク(SBM)から発売された「iPhone 5s/5c」の購入者600名(ドコモ:200名、au:200名、SBM:200名)を対象に、「iPhone 5s/5c 通信会社選択の満足度に関する調査」を実施しました。満足度についてはTOP2(「大変満足している/やや満足している」)からBOTTOM2(「やや不満/大変不満」)を引いた満足度指数(ポイント、以下p)で算出しています。
【TOPICS】
■iPhone 5s対5c、満足度初対決は? 64.7p対53.0pで「5s」に軍配
5sで満足度が高かった項目は、「処理能力が高いこと」(67.5p)「全体的なスペックが高いこと」(66.2p)となり、全体的に高い機能性に対しての満足度が高い結果となりました。
5cで満足度が高かった項目は、「カラーバリエーションが豊富であること」(54.6p)「カジュアル感があること」(52.2p)など外観・見た目の部分で満足度が高いことがわかりました。
■通信会社の決め手は 「LTEの通信エリアの広さ」
iPhone 5s/5cの通信会社の選択理由は、「LTEの通信エリアが広いから」(38.0%)が最も多い結果となりました。
通信会社別では、au購入者は、「LTEの通信エリアが広いから」(45.0%)「LTEのインターネットが速いから」(39.0%)が上位となり、通信環境の魅力が購入の理由になっているようです。
一方で、ドコモ購入者は、「ドコモから発売されるのを待っていたから」(45.5%)、SBM購入者は「現在利用している携帯電話会社を変えたくないから」(38.0%)が最も高く、つながりやすさよりも、通信会社変更をしたくない意識が高い結果となりました。
■新型iPhone満足度トップはau、LTE関連で高い評価
通信会社への満足度では、au購入者が40.3pと最も満足度が高い結果となりました。続いてドコモ(36.9p)、SBM(33.5p)となりました。
通信会社別に見るとau購入者は「LTEのインターネットの速さ」(51.8p)、「LTEの通信エリアの広さ」(50.7p)、「プラチナバンドLTEへの対応」(39.2p)、「LTEの地方でのつながりやすさ」(34.6p)とLTEに関する項目で3社の中で最も満足度が高い結果となりました。
ドコモ購入者は「店頭スタッフの対応・スキル」(25.6p)、SBMは「Wi-Fiサービス」(42.3p)で満足度が高い結果となりました。
■通信会社変更者の満足度はドコモ、auで評価が高く、SBMは水をあけられる結果に
iPhone 5s/5cを機に通信会社変更した方の評価としては、ドコモは「携帯電話会社(キャリア)としての信頼性」(50.0p)、「携帯電話会社(キャリア)の総合的な魅力」(47.7p)という2つの項目においてトップ。
次いでauは「携帯電話会社(キャリア)としての信頼性」(47.0p)、「携帯電話会社(キャリア)の総合的な魅力」(40.8p)、SBMは「携帯電話会社(キャリア)としての信頼性」(5.9p)、「携帯電話会社(キャリア)の総合的な魅力」(11.7p)と大きな差が開きました。
【調査概要】
・調査期間:2013年10月11日(金)~2013年10月17日(木)
・調査対象:iPhone 5s/5c購入者
・回答者数:
計600名
ドコモiPhone 5s/5c購入者200名/ au iPhone 5s/5c購入者200名/SBM iPhone 5s/5c
購入者200名
iPhone 5s/5c各100名
・回答者属性:全国 20~60代
満足度についてはTOP2(「大変満足している/やや満足している」)からBOTTOM2(「やや不満/大変不満」)を引いた満足度指数(ポイント)で算出しています。
■iPhone 5s対5c、満足度初対決は? 64.7p対53.0pで「5s」に軍配
ドコモ、au、SBMそれぞれのiPhone 5s/5c購入者に、iPhone 5sまたはiPhone 5cを利用してみて、どの程度満足しているかについて聞いてみました。iPhone 5s利用者で最も満足度が高かった項目は「処理能力が高いこと」で、67.5pの満足度。次いで「全体的なスペックが高いこと」の66.2pとなっています。ハイエンドモデルであるiPhone 5sに関しては、全体的に高い機能性に対しての満足度が高い結果となりました。
一方、廉価版のiPhone 5cについて見てみると、最も満足度が高かった項目は「カラーバリエーションが豊富であること」で54.6p。ポップな5色展開の本体カラーが支持を集めていることがわかります。次いで「カジュアル感があること」(52.2p)となっており、外観・見た目の部分で満足度が高いと言えるでしょう。
また、「総合的な満足度」では、iPhone 5sでは64.7pの満足度指数に対し、iPhone 5cでは53.0p。5cと比べ5sのほうが満足度が高いという結果となりました。
■通信会社の決め手は 「LTEの通信エリアの広さ」
続いて、ドコモ、au、SBMそれぞれのiPhone 5s/5c購入者に、自分が購入したキャリアのiPhoneを選択した理由を聞いてみました。その理由を全体で見てみると、最も多かったのが「LTEの通信エリアが広いから」で、38.0%。次いで「現在利用している携帯電話会社を変えたくないから」の35.2%となっています。3キャリアから発売されたiPhone 5s/5cですが、LTE通信エリアの広さを通信会社の選択理由にした人が最も多い結果となりました。
これをキャリア別で見ると、auのiPhone 5s/5c購入者では全体と同じく「LTEの通信エリアが広いから」がトップで45.0%。次いで「LTEのインターネットが速いから」(39.0%)となっています。auについては、通信環境の魅力がキャリア選択の理由になっているようです。
一方、ドコモのiPhone 5s/5c購入者で最も多かったのが「ドコモから発売されるのを待っていたから」。実に45.5%の人がこのように回答しています。今回、ドコモが販売に加わったことも大きな話題となっており、かねてよりドコモのiPhoneが待望されていたことを裏付ける結果と言えるでしょう。SBMのiPhone 5s/5c購入者では「現在利用している携帯電話会社を変えたくないから」が38.0%と最も高い結果に。つながりやすさよりも、キャリアを変更しないことを優先した人が多いことがわかりました。
■新型iPhone満足度トップはau、LTE関連で高い評価
ドコモ、au、SBMそれぞれのiPhone 5s/5c購入者に、自分が選択した通信会社への満足度を聞いたところ、最も満足度が高かったのがauで、購入者の満足度指数は40.3pとなっています。続いてドコモが36.9p。SBMは33.5pという結果となりました。
満足した項目について通信会社別に見ると、au購入者で最も満足度が高かったのは、「LTEのインターネットの速さ」で51.8 p。次いで「LTEの通信エリアの広さ」(50.7p)となっています。以下「プラチナバンドLTEへの対応」(39.2p)、「LTEの地方でのつながりやすさ」(34.6p)と続いており、満足度上位はすべてLTEに関する項目となりました。また、これらLTE関連の項目はauが3社の中で最も高い数字となっており、特に「LTEの通信エリアの広さ」では2位のドコモ(35.4p)と比べても15ポイント以上高くなっています。上述のとおり通信環境の魅力が通信会社選択の決め手となったauですが、実際の満足度も高いようです。
ドコモ購入者の満足度が他の通信会社より高かったのは「店頭スタッフの対応・スキル」で25.6p。これは他社より10p以上高い数字となっており、ドコモのショップスタッフによるサービスや、通信会社への安心感が現れた結果と言えるでしょう。SBMは「Wi-Fiサービス」(42.3p)で満足度が高い結果となりました。これも他の通信会社と比べ抜きん出た数字となっており、Wi-Fiルーターの無料提供などに力を入れているSBMがWi-Fiサービスでの強さを見せた形となっています。
■通信会社変更者の満足度はドコモ、auで評価が高く、SBMは水をあけられる結果に
最後に、今回iPhone 5s/5cの購入にあたって通信会社を変更した人に、変更後の満足度を聞いてみました。au・SBMからドコモに変更した人、ドコモ・SBMからauに変更した人、au・ドコモからSBMに変更した人で比べると、「携帯電話会社(キャリア)としての信頼性」、「携帯電話会社(キャリア)の総合的な魅力」においてトップだったのがドコモ。「携帯電話会社(キャリア)としての信頼性」が50.0p、「携帯電話会社(キャリア)の総合的な魅力」では47.7pの満足度となっています。
次に評価が高かったのはau。「携帯電話会社(キャリア)としての信頼性」では47.0pが、「携帯電話会社(キャリア)の総合的な魅力」では40.8pの満足度となりました。一方SBMは、「端末価格」での満足度は他の通信会社より高いものの、「携帯電話会社(キャリア)としての信頼性」は5.9p、「携帯電話会社(キャリア)の総合的な魅力」でも11.7pと、総合的な満足度で大きく見劣りする数字が出ています。通信会社変更だけで見ると、3社で明暗がはっきり分かれる結果となりました。
【総評】
iPhone新機種「iPhone 5s/5c」が発売されました。ハイエンドモデルのiPhone 5sと、廉価版のiPhone 5cという2機種展開で発売されたことや、ドコモの販売参入で3社が揃い踏みとなったことが大きな話題となりましたが、発売から1か月あまり経ち評価も落ち着いてきた今、その満足度について調査を行いました。
機種に関する満足度では、5sが高い機能性を評価され、5cではカラーバリエーションなどのカジュアルさが支持を得ていることがわかりました。iPhoneでは初めてとなる2機種展開でしたが、概ねその狙いはユーザーに理解されていると言えます。
また、通信会社ごとに見てみると、端末の機能については3社で差がないため、満足度は通信環境や料金、サービスによって変わってくるといえます。そのなかでも、今回の調査ではユーザーは特にLTE通信エリアの広さや、通信速度など、通信環境を重視することがわかりました。こうした中、LTE関連で満足度の高かったauがユーザー満足度で3社中トップとなり、通信会社変更後の満足度では、iPhoneの発売を待望するユーザーも多かったドコモが好評価を得ています。一方SBMにとっては通信会社変更後の信頼度・魅力でドコモ、auに水をあけられる厳しい結果となりました。
人気端末であるiPhoneを販売するという独自性がなくなった今、通信会社自体の魅力を確立することが急務と言えそうです。